掲載日:平成25年07月09日
質問
とある事情で今の両親の養子となりました。先日、実の母が死亡したのですが、私は実母の相続権はないのでしょうか?
回答
養子縁組をするという意思の合致により、血のつながりとは関係なく法律上親子関係が発生します。そして、縁組みの日から養子は養親の嫡出子となり、養親の血族とは法定血族関係ということになります。
よって、嫡出子である以上、養子は「子」として養親の第1順位の相続人となります。
養子縁組により養親子関係が成立したとしても、実親との親子関係が切れるわけではなく、実親との親子関係も存続されます。よって親子関係がある以上、養子は「子」として実親の相続人となるため、今回の場合も実母の相続人となることができます。
また、養子がさらに他の者の養子になることもできます。この場合もそれまでの養子縁組は解消しないので、養親子関係が二重に併存することになります。この場合も親子関係がある以上、養子は、実親の相続人となるだけでなく、それぞれの養親の相続人となります。
しかし、養子縁組をする際に、実親からある程度まとまった金銭を受け取っていた場合などは、遺産分割に際しその額を控除されることがありますので注意が必要です。
この情報は2013年7月09日時点の情報を元に執筆されています。最新の情報とは異なる場合もございますので、あらかじめご了承ください。